京都 大山崎 光る立地

サントリー山崎蒸溜所。京都 JR山崎駅からすぐです。山崎駅は小さい駅です。この小さい駅周辺には歴史上、注目されてきたところが結構、ひしめき合っています。古くから交通の要衝として栄えた場所で、今も風情ある西国街道が横断しています。道は狭いですが。司馬遼太郎さんの小説、「国盗り物語」にでてくる斉藤道三がまだ油商人の頃の舞台となった離宮八幡宮。天下分け目の合戦といわれた、羽柴秀吉と明智光秀の山崎の合戦の舞台である天王山。

この天王山は幕末、禁門の変で、追い詰められた倒幕勢が最期を迎えた場所でもあります。今回、行きたいと思っていたのですが、拝観予約を忘れて行けなかった、千利休作といわれる日本最古の現存茶室である国宝 待庵。建築家 安藤忠雄さんが改修を手掛けた、大山崎山荘美術館。などなど、まだ他にも見るべきものはたくさんあるようです。鳴くよウグイス平安京の794年前から、2011年現在まで歴史の地層がぶ厚く堆積している場所です。

 


そんな場所に、このサントリー山崎蒸溜所があります。蒸溜所自身の歴史も1923年からと古いですが、この由緒ある場所産である。というだけで土地の価値が上がっていると思うのです。マンションデベロッパーが売り出し広告のメイン文句にする、歴史ある由緒ある立地という言葉。当然、不動産業界内では高値で取引される場所です。しかも滅多に市場に出ません。光る立地探しは大きな価値を産む、金の卵探しです。僕個人としてはそんな場所が売り買いの手に渡ることなく、歩いて。見て。美味しいお酒が飲める。そんな魅惑の場所であってほしいと思います。